地域協議会ニュースより
ケアマネ雑感
大きなかぶ居宅介護支援事業所 管理者
介護保険の仕事を行っている立場から、現在進行しているある会議の動向が大変気になっています。その会議は「社会保障制度改革国民会議」。介護保険制度を含む日本の今後の社会保障制度を改革するための根幹を検討している会議です。昨年の11月に設置され、「医療の改革」、「介護の改革」、「年金の改革」、「少子化対策」の4つを検討し、来月8月に方向が決定されます。決して高齢者だけの問題ではなく、子育て中の皆さんにも関係することですね。
日本が超高齢社会となり、2025年には団塊の世代が皆75歳以上となることは承知しており、持続可能な社会保障制度を構築することが必要なことは、私たちは十分承知のことなのですが、その具体的な内容となると恐らく一般の私たちのイメージをはるかに超越しており、価値観の大きな変換をせまられることになるようです。
例えば、医療介護分野での論議の中で、
「病院頼み、介護施設頼みからの脱却をはっきり示すべき。」
「生死観・価値観の多様化が進む中、医療保険・介護保険ですべてに対応するのは財政的に限界であることを踏まえ、抑制する範囲をみんなで決める必要がある。」
「引退後の引きこもりを予防し、地域の社会資源として活躍するため、自治体による各種サポーター養成講座の提供、地域貢献活動の紹介により、地域の助け合い活動を拡大し、介護保険のカバー範囲を見直すべき。」
といった議論の方向が出ています。
皆さんいかがですか、身近なこととしてイメージできましたか? 病院や施設に頼れる時代では無くなる、女性のみではなく男性も地域に出て誰かを支える、そんな時代になるのです。
しかし、考えてみれば昔はこれらのことは当たり前のことでした。人として当たり前のあり方に戻るだけと考えればそうなのかもしれません。「社会が自分に何をしてくれるかではなく、自分が地域社会に何をできるか」を考える。そんな発想の転換が必要なようです。
大きなかぶの私たちも、日々考えながら、生き生きと暮らし続けられる昭島をめざして活動したいと思います。
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